技術情報

PLCからSLR-BARにデータ送信する方法について

こんにちは、中の人、サーキットデザイン社員(I)です。当社コンセプトモデルの429MHz帯長距離無線 LoRa® SLR-BARを使った “超実践的” 活用事例をご紹介します。

1. 概要

PLCのシリアルコミュニケーションユニットを使用し、SLR-BARのUART通信インターフェースにデータを送り、対向のSLR-BARで受信しターミナルソフトで受信文字列を表示させる単向通信の方法です。以下、テスト構成図を参考にしてください。

2. 主要部品

PLCは三菱電機のFXシリーズ、シリアル通信はRS-485を使いました。(RS-232でも可能です)

番号

名称

数量

型番

メーカ

アンテナ一体型LoRa®
無線モデム

2

SLR-BAR

サーキットデザイン

2

PLC FX3Gシリーズ
(基本ユニット)

1

FX3G-14MT/ES

三菱

3

RS-485通信用
機能拡張ボード
RS-422/485 1ch)

1

FX3G-485-BD

三菱

4

RS-485-シリアル
変換モジュール

1

SparkFun Transceiver Breakout – RS-485

SparkFun

参考リンク

3. 接続図

以下の接続図は1接点ですが、テスト機は2接点としました。
(2つ目の写真を参照してください)

4. PLCのプログラム

4-1. SLR-BARのUART通信設定とコマンド

SLR-BARのUART通信設定は以下の表のとおりです。

通信方式

 調歩同期式 (UART)

通信速度

 19200 bps

データ長

 8 ビット

パリティ

 なし

ストップビット

 1 ビット

フロー制御

なし

データ送信コマンドは以下です。(0を送るとき)

上記コマンドを送信すると、受信側に以下コマンドが出力されます。

SLR-BARのシリアル通信の詳細については「MLR-429シリアル通信マニュアル」を参照下さい。
https://www.circuitdesign.jp/wp/wp-content/uploads/2020/03/og_mlr-429-serial-communication.pdf

4-2. PLCのシリアル通信設定

GX Works2のFXパラメータ設定「PCシステム設定(2)」を以下のように設定して下さい。
プログラムを書き込み時に、「PCパラメータ」にチェックを入れて下さい。

4-3. ラダープログラム

X0の立ち上がりパルスで、”@DT011[CR][LF]”を送信し、立ち下りパルスで”@DT010[CR][LF]”を送信します。

シリアル通信の詳細についてはFXシリーズ ユーザーズマニュアル[通信制御編] 無手順通信機能(RS・RS2命令)を参照下さい。
https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/members/document/manual/plc_fx/jy997d13301/jy997d13301v.pdf

5. 通信確認

ターミナルソフトは、Tera Termを使いました。
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/utf8teraterm/

受信側SLR-BARをパソコンに接続し仮想COMポートを選択します。シリアルポート設定、および端末設定は、以下のとおりです。

受信側SLR-BARの設定が完了した状態でPLCの接点をONにすると、ターミナルソフトに受信文字列 “*DR=011”が表示されます。

送信側 SLR-BAR
受信側 ターミナルソフト

PLCの接点をOFFにすると、受信文字列 ”*DR = 010”が表示されます。

送信側 SLR-BAR
受信側 ターミナルソフト

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